寝言遣いによる日々の寝言
猫物語・白
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前作から待ちに待った、「猫物語・白」ついに発売!
でも考えたら前回からまだ3ヶ月しか経ってないんですよね。それなのにえらい長い間待ったように感じるのは、やはりそれだけ楽しみだったということでしょうか。

そして、その期待は裏切られなかった!
いえ、ある意味裏切られたのかも知れません。
期待していたよりも圧倒的に良い話でした!!

まだ二回しか読んでないけど、もうたまりませんね。
色んな感情が渦巻いて、もうなんというか、ムラムラします。

この物語シリーズは《青春エンタ》を謳っているわけですが、そういう意味では一番「らしい」作品でした。
もう白々しいくらいに白無垢の、青臭い青春のお話です。

以下、ネタバレありの感想です。

羽川翼の物語。
その終幕にして開幕の物語。
って感じでしたね。

いやはや、まさか羽川の一人称で来るとは予想外でした。お陰で普段は知れないヒロインの一面や内面、それにヒロインから見た阿良々木君などが知れる、新鮮な感じでした。
話の主題が羽川翼の成長の物語だっただけに、コレは確かに羽川視点が相応しいのかも知れません。

成長と言えば、ガハラさん。戦場ヶ原ひたぎさん。
ドロったと言う不安要素が付きまとっていた彼女ですが、凄い良いですね!
本当に可愛くなったと言うか、決してキャラが崩壊するわけではなく、今まではあらゆる感情が攻撃性という形でしか発揮できなかったガハラさんが、素直にそれらの感情が出せるようになっていて、彼女自身が持つ本来の優しさとかそういうのがストレートに表現されていてステキでした。
ってか、本当に親友だよなあ、ガハラさんとバサ姉は。こりゃあ、神原が敵視するのはある意味間違いではなかったかも知れない。一緒にシャワーとか浴びたり。

で、その神原さんは阿良々木君に呼び出された、というシーンのみ。まあ、そのなかで羽川に気付きになる言葉を言っていったので、ただ出ただけというわけではなさそう。同時進行だと思われる「するがデヴィル」に期待が高まります。

八九寺のほうにも複線が張られていたり、ガイドブックに載っていた短々編とも繋がってたりと、色々とニクイ演出です。あるいは買わせようとするアザト(ry

というか、エピソードの再登場や、忍野や貝木たちの先輩の登場など、予想外すぎるイベントが盛りだくさんで、どんだけハードル上げるんだって感じです。
にしても、エピソードが6歳だったり、先輩が神原の母方の血縁関係だったりと、ビックリが多すぎです。

予想外の登場と言えば、まさか出るとは思わなかった。ましてや台詞まで在るとは思わなかった。
阿良々木両親! でも台詞在ったのは母親だけ。
なんか僅かな出番ながら凄く良い事を言ってくれました。月火の台詞じゃないですが、本当にこんな親だからこそのあの兄妹なのかも知れませんね。

今回、妹たちもいい味を出していました。今までのような行き過ぎた暴走もなく、良い意味での日常パート、ギャグパートを担当してくれた。
しかし、やっぱり、傍から見ても阿良々木兄妹の仲の良さは異常なんですね。w 読者の間で囁かされていた事ですが、本当に彼氏選びの基準が兄に似てるからって……。w

で、肝心の羽川翼はというと。
なんていうか、普通に(?)女の子している面が見れる貴重な回です。
そしてもちろん、というか、前回の黒に引き続き彼女の異常性も際立っている話でも在りました。彼女がまるで聖人や聖母のように、あるいは化物のように真っ当すぎるほどに真っ当で、潔癖なくらいに綺麗な理由。それがついに明らかにされました。
どんなことでも受け入れていた羽川は、結局の所、一番自分自身を受け入れていなかった。汚いもの、不条理なもの、不都合なもの。それらを受け入れてきたのは、それを受け入れることで自分の中に生じる黒い感情を全て切り離していたため。
その結果として生まれた怪異たち。もしも忍野がそこまで分かっていたのならば、バランサーの忍野にとってはそれは「気持ち悪い」と表現されるのも仕方にですね。
そのまま生きていけば、確かにきれいなままだったかも知れない。傷ついても、痛みは最小限で住んだのかも知れない。
でも、それを良しとは出来なかったのは、多分彼女が切り離してまで維持しようとした真面目すぎる性格のため……ではないでしょう。
本人が言っていたように、彼女の中の一番強い想い。『恋心』を守るため。
それだけに阿良々木暦を好きだという想いは、羽川翼にとって重要な構成だったのでしょう。だって、どう考えても実らない恋なのに、その恋心を切り離すことはなかったわけですし、限界までストレスを本人が請け負うとしていた「つばさキャット」の描写でもなんとなく分かろうというもの。
だから、阿良々木暦への恋心を本当に大切に思うなら、そこから生じる黒い感情も受け入れようと決心したのでしょう。
そして、無事に告白して……そして振られることができた。
ようやく、失恋することができた。
怪異として切り離した「ブラック羽川」「苛虎」を統合して、普通の女の子に戻った羽川は、感情的で、怒るし、泣くし、傷つく。でも、それでも彼女の人格が変わったわけじゃない。結局のところそれは見てなかったモノを見るようにした。視野が広がっただけの話。
だから、これは少女の初恋と失恋と、そして成長の青春物語だったのでしょう。

と、そうそう。いつも語り部の阿良々木君。
今回は出番少な目。でも彼を外から見た意見などが聞ける貴重な機会です。
満を持して登場したときは異常にカッコイイし。傍から見るとマジヒーローなんだな。w

全体の流れとしては……。
前回の黒で、彼女の異常性というのが強調されましたが、今回の白では、彼女がそれを自覚しながらも、それを変えることなく過ごしている序盤。
周りから、直接的にあるいは間接的に指摘され、その異常性が自身の自覚とはまた違った意味合いを持っているということ、そして自分が皆と違い、それらを何も乗り越えていない事を不安に思う中盤。
そして、自分自身と向き合い、ちゃんと一歩を踏み出す決意と行動の終盤という流れ。

いやはや過度なギャグ会話もなく、非常に物語として読みやすく面白かったです。
逆に言えば掛け合いがないとつまらない、という人には少し物足りないかも?
他の作品もヒロイン視点なのか、それとも今回だけの特別だったのかは次回のまよいキョンシーまで答はお預けですね。

最後に……。
戯言シリーズでも思ったことですが、やっぱり「ただいま」という言葉は当たり前で普通でありふれていて、だからこそ特別な言葉なのかも知れませんね。
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【2010/10/30 14:08】 | 化物語 | トラックバック(0) | コメント(0)
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